黒実 音子のラテン詩(El Sventramento)一覧
この世界について
あるいは、そこで蠢く肉(カルネ)が歌う詩について
▼ポリチェイラのミサ
▼囲蛹殻のファド
▼犬蠅
▼傷つく事も、血を流す事も、 愛し合った事も含めて・・
▼正しい者を正しい場所に、 相応しい者を相応しい場所に
▼MARISCADORES ~貝を漁る漁師達~
▼様々な老獪 ~または魚屋に並ぶ斃死体のファド~
▼蠅も集らぬ腐敗
▼リュウゼツラン
▼排水溝のキリスト
▼形態素
▼第五書簡
▼キリストの払い損なった税金 Biodegradabilidad
▼最早、蠅も集らぬ砂の中で
▼泥亀 tortuga de pecho quebrado
▼カンテ・ラピーダの墓石の問答
▼沈着
▼私は乾く
▼エル・ピコロコ ~名も知られずに消えてゆくフジツボ達に讃美を送らねばならぬ~
▼朝には再びそれを土に戻さねばならぬ
▼内戦の屍 ~または魚の食べ方~
▼線虫による機能性イレウスに苦しむ我々の肉体の苦痛
▼多くの汚名を伴って ~象徴の肉片(カルネ)~
▼蟬脱 desquamare
▼泥
▼この世で最も称賛に値しない者こそが真実の詩を書き
▼キリストの歩んだその道を
▼魚の火葬場
▼珪藻土のファド
▼秘密裏にされていた本当にたくさんの事を
▼数学的な概念に過ぎない
▼信仰
▼救われない事こそが救いなのだと
▼だからこそ信仰は尊いのだ
▼彼女の飼っている雄鶏が言った
▼ラ・メルド 「モントーパンの炎」というミュゼットにつけた詩
▼友よ、入りたまえ [動画を観る]
▼第二の社会
▼魂の闇夜 Noche oscura del alma
▼パリでアリスはスキップする(サーカスと道化) [動画を観る]
▼エル・カルド
▼見た事のない犬
▼喉の蛙 Froschgeschwulst
▼道に落ちたパンを喰って我々は讃美歌を歌う
▼ゴミ捨て場の信仰
▼魚介類の葬儀
▼ある大罪人の独白
▼蚯蚓(ミニョーカ)のファド
▼腐敗した病人の躯に、ああ、光よ、訪れよ
肉腫のキリエ
Kyrie Sarcome
人間に巣食う病と、数学的な真理と、キリスト教の救いを書いた、この世の死生観を語った詩。
魔女達のユーモラスな物語
暗い月夜の5つのファド
納骨堂の中の悲しみ、孤独な魂、スペインの亡霊伝説・・・などをポルトガルのファドをテーマに作曲した五つの夜話。叙情的な悲しみにあふれた曲集です。
組曲 3つの黒ミサ曲
この曲集はタンゴ組曲と呼ばれ、アルゼンチンの下町の文化をユーモラスに表現した暗く妖しい、そしてグロテスクなタンゴです。
小劇の為の前狂言
イベリアのサバト
黒実が作った妖しい戯曲(劇の台本のような読み物)作品集の一つ。スペインの魔女集会(サバト)での魔女達の奇妙な対話を描いたもので、それぞれ朗読テキスト、劇台本、楽譜などの四つのテキストにより構成されています。サバトで語られる人間風刺たっぷりの辛辣な会話をお楽しみ下さい。
逆さまのミサ
「全てが複雑で難曲」と、演奏者達に言われる曲集。神の影に隠れて見えない[人間の魂の暗夜]を語った三つの技巧曲です。
悪霊グレイルメイル嬢と愉快な友人達
罪に悩む神父の元に、ある日、異形の悪霊達が現れ、願いを叶えようと申し出る。信仰者と悪霊達の哲学問答、人間の魂の願望と浄化を26曲のオルガン伴奏で歌った黒実の作品中で最も美しいと評価されている異端オペラ。
全ストーリーはこちら
▼第1番 おお 我らが美しきハエの王へ [動画を観る]
▼第2番 主よ許したまえ [動画を観る]
▼第3番 願わくば永久の王国に [動画を観る]
▼第4番 司教様のお話
▼第5番 私はその為にお祈りしましょう!!
▼第6番 神父様が私の願いを聞いて下されば
▼第7番 ああ、初めからいつだって道は決まっているのだ
▼第8番 悪霊達の合唱
▼第9番 あたいの名はビービーコット
▼第10番 最も残酷な娘達の棟梁 [動画を観る] [動画を観る]
▼第12番 主よ!! 全てから祝福され、この愛が清らかなものと認めてもらえるのなら!!
▼第13番 まぁ、奇抜に聞こえるかも知れないが、誰もが悩むことなのさ
▼第14番 おお、何よりも美しく、そして主の愛に恵まれたティオフィリス
▼第15番 毒を盛ろうというのだ!! 愛するティオフィリスに!!
▼第16番 死を間近にした者は悪魔の企みに気づくのです
▼第17番 悪霊は何もわかっていないのだろう
▼第18番 世界はあるがままに、主は御心のままに
▼第19番 愛しい者は眩しくて自分が惨めに見える時
▼第20番 天使はやがていつか皆の剣を落とし自分を傷つけた敵にさえ手を差し出すだろう
▼第21番 誰もが落ちるべき場所へ
▼第22番 いつしか罪は許され愛されよう
▼第23番 op No.7の為の習作 神学論における、ならず者および
愚者達の信仰と魂の救いについて ~またはロマン主義的な弱点を持った歌曲~ [動画を観る]
▼第24番 ト短調ミサ曲
▼第25番 長い悪夢の後には
▼第26番 田舎の小さな教会で晩年グローテンフェルト神父は平和を祈る [動画を観る]
▼悪魔ビビコットのテーマ
ボディーガス墓地の一夜
~屍を漁る類の魔女の話~
負債から逃れる為、賭博場に火をつけて逃げる詐欺師カンパニージャの前にイエス・キリストが現れ、彼を不思議な旅に誘う。魔女、侠客、思想家など、様々な人間に出会う旅の中で、カンパニージャは神と魂の根源に纏わる不思議な対話をしていく。19世紀スペインを舞台にフラメンコと魔女の世界を描く黒実の哲学劇。
全ストーリーはこちら
▼第1番 イワシの埋葬 〜忘れられた屍(ペスカード)達のシギリージャ〜 [動画を観る]
▼第2番 詐欺師カンパニージャ
▼第5番 骨とフラメンコ女の哲学 ◆作品解説 [動画を観る]
第一変奏 どんな醜き現夢も、やがて彼の国では許されん [動画を観る] [動画を観る]
▼インテルメッゾ[バスク地方・魔女の3つの変奏曲]
第二変奏
▼インテルメッゾ[バスク地方・魔女の3つの変奏曲]
第三変奏 沢山のゴミの山の中から天国の破片を見つけられる者は幸いだ
↓
(歌バージョン)
トバロの酒場でフラメンコ女の話してくれた
3つの墓場の話
19世紀のスペインの酒場で、ジプシー女の話した妖しく幻想的な話を採話した、
というテイストで黒実が作る三つの幻想曲。
コンキスタドール達の夢
イベリアの豚 夜の7つの光と幻想
[記録としての古詩と当世詩]
新大陸(南米)に渡り、植民地を作っていったスペイン人(コンキスタドール)達の歴史をテーマに、南米、スペイン、イタリア、ポルトガルなどを舞台にした黒実の九つの作品集。犠牲を出しながら、それでも葛藤し、信仰し、進んでいく人間の魂の逞しさを描いています。
魔女の讃美歌
(カンポサントの変奏曲)
または異なる作曲技法による墓地と信仰をテーマにした13の歌曲集
「信仰と異教徒」という一つのテーマを変奏した13の作品。音楽的な変奏形式ではなく、[詩のテーマ]の変奏曲として作られた異色の変奏曲集です。人間風刺、哲学、皮肉、叙情。悲喜劇的な人間世界をユーモアを交えて淡々と描く、黒実の宗教音楽です。
ラ・メルド・ラタンの幻想
(サーカス幻想曲)
歌曲が多い黒実の作品の中で、歌曲以外の形式の作品が多く収録されている曲集。第1番以外は一貫して死(メメントモリ)をテーマにした作品に統一されています。ラ・メルド・ラタンとは「ラテン語を話す糞野郎」(=神父の事)。つまり聖職者の見た幻想という意味。どんな人間も避ける事はできない恐ろしい死の行進と、その中で怯え、祈る人間の魂の信仰を描いています。
▼棺桶に小さな疫病を[導入劇]
▼第1番 ピアノソナタ イ短調 〜ロシアのサバトの舞踏〜 [動画を観る]
▼死の鐘 [動画を観る]
第2番 死病の行進 〜疫病と骸骨の舞踏〜(ソナタ)
▼第1楽章 死の行進 [動画を観る]
▼第2楽章 甲虫のアリアと腐乱したフーガ(fuga carroña) [動画を観る]
▼第3楽章 ディエス・イレ エスカラバホ・カロニャ(埋葬虫)の葬送行進曲 [動画を観る]
魔女のエチュード
~宗教幻想を題材にした6つの歌曲~
教会から追放され、夜の中で生きる様々な魔女達を描いた幻想的な曲集。実はこの曲集は、演奏技法が全曲異なっており、その全てが演奏できる様になってほしい・・と黒実がある初級演奏者の為に作曲したという、まさに練習曲です。
© Neko Kuromi